皆さんは「糖尿病」と聞くと、どんな病気だとお考えでしょうか?
読んで字の如く、糖分を取り過ぎて「尿に糖が出てしまう」くらいの簡単なイメージを想像していませんか?間違いではありませんが…「尿に糖が出ている」状態。これだけではそれほど重要ではありません。尿に糖が出ているかだけでは、糖尿病とは診断されないのです。では、どういう状態が糖尿病なのかをお話していきましょう。
人間は、毎日食事をとります。食物の中には糖質が含まれているのは、ご存知ですね!食物を食べると唾液や膵液や腸液によって消化されます。ほとんどがブドウ糖となって腸から吸収されて血液中に入るのですがブドウ糖は血液の中に入るだけでは、何の役にも立たないのです。ブドウ糖は肝臓に貯蓄されて、脳や筋肉などのエネルギー源として利用される仕組になっています。
いらないブドウ糖はグリコーゲンや脂肪に変えられて貯蔵されます。この、余計なブドウ糖は、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンの作用によって調節されているのです。「インスリンホルモン」の分泌が少なくなったり、作用が不足すると、ブドウ糖がきちんと使われず血糖値が高くなって糖尿病になってしまうのです。
尿病とは、インスリンというホルモンが減ったり、働きが不足して、大切なエネルギー源である血液中のブドウ糖(血糖)が体の中でじょうずに利用できなくなり、血糖が血液中にたまって、高血糖状態が長くつづいて血管や神経が次第に傷んでいく病気です。【血液の中に含まれるブドウ糖の量(血糖)が異常に多くなっている状態】です。そして、全身に様々な異常を起こしていく恐い病気なのです。「糖尿病」は全身の病気です。
インスリンとは、膵臓で分泌されるホルモンの事です。膵臓からは、インスリンの他に食べ物を消化する膵液などを分泌しています。ホルモンとは、血液によって体内に様々な生理機能を調整するものです。インスリンホルモンの場合は、食べ物の中の三大栄養素の一つ、ブドウ糖を身体が正常に機能する為に重要な役割を果たしてくれるホルモンです。人間の身体の中で血糖値を上げるホルモンはたくさんありますが、血糖値を下げるホルモンは唯一「インスリン」だけなのです。そして、残念ながらインスリンを分泌する膵臓は1度ダメージを受けてしまうと元に戻らないという事です。
検査を受けた際、何も言われなくても自分の血糖値の数値を見てみて下さい。過去1〜2ヶ月程度の間の血糖の状態を示すものに、HdA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)という数値が使われています。この数値が6.5%未満であれば血糖コントロールができているそうです。
血糖コントロール値の他に空腹時の血糖値の数値として、
●糖尿病型=126mg/dL〜200mg/dL ・正常型=110mg/dL〜140mg/dL
といった、数値を目安にご覧になってみて下さい。
糖尿病の種類には、大きく分けて【I型糖尿病】と【II型糖尿病】があります。
糖尿病の特徴は、自覚症状が無いということです。
わたくし達の、身体の血糖値は、食事内容や環境、普段の生活、ストレスなどで、変化します。一時的に高くなったり正常値に戻ったりしているので、自覚症状がほとんどありません。健康診断や病院で血糖値が高く注意を受けても「大丈夫」「普段の生活に支障がないから」と安易に考えてしまうのが糖尿病です。反対に自覚症状がある場合は、かなり悪くなっている状態なのです。右記にあげる症状がある方は、まず糖尿病の検査を受けましょう。
| □1. | のどがよく渇き、水をたくさん飲む(夜中も起きてガブガブ飲んでしまう) |
|---|---|
| □2. | お腹がすいてよく食べる。たくさん食べてもすぐに空腹感がある。 |
| □3. | おしっこの回数が増える。1日の回数がかなり増える。 |
| □4. | 疲れやすく、身体がだるい。 |
| □5. | 急に痩せる(食べるのにむしろ痩せてくる) |
| □6. | 傷が治りにくくなったり、目のかすみがひどくなる。 |
どうでしょうか?糖尿病の代表されている症状です。 普段から、「水はよく飲むから」「暴飲暴食だから」「不規則だから」などと言わずに思いあたる事があったら注意です。
糖尿病合併症です。
糖尿病が発症して5〜6年で「神経障害」が、7〜10年で「網膜症」15年程度で「腎症」が現れるというのです。糖尿病は、治療せず放置すると大変恐ろしい事になります。糖尿病になってしまったら、元の身体に戻す事は困難です。食事療法、運動療法、薬物療法、インスリン療法などの治療で良好な血糖のコントロールをしながら、良い状態を持続する事で恐ろしい合併症が出ないようにすることが出来ます。
現在の日本の生活習慣、運動不足、食べ過ぎ、肥満、ストレス、不規則などが原因で、糖尿病患者は今や約740万人、糖尿病予備軍を含めると1,620万人にも達するという事です。
まさに、日本の現代の国民病と言えるでしょう。気づいたときには、恐ろしい合併症が発症しているのです。普段から、糖尿病にならないに、食べ過ぎ、飲為みすぎ、肥満、ストレスをためないなど基本的な事ですが、ちょっと自分の生活を見つめなおしてみて下さい。
皆さん、治験ってご存知ですか。治験というのは、治療しながら、臨床試験の協力を行うことです。正しい知識を専門のドクターから確認し、ぜひ一度治験の協力をご検討ください。現在、ボランティアバンクでは、「糖尿病予防という治験」をご案内しています。なお、治験が不安な方は、お話を聞いてから治験参加を検討することもできます。